2016年8月24日
夏のスクーリング最終日の今日は、
2006年に惜しまれながら閉店した広尾のパティスリー、
「クレモンフェラン」の元シェフ、
酒井雅夫氏によるデモンストレーション。
シェフが渡欧なさったのは、1974年。
海外へ行くこと自体、まだまだ一般的ではなかった頃のこと、
今では想像もつかないような修行時代のエピソードの数々を
本当に楽しそうにお話くださいました。
大変なベテランでいらっしゃるのに、上から目線ゼロ!
とってもざっくばらんで、温かいお人柄なのでしょう、
学校のスタッフの皆さんからも慕われていらっしゃいます。
そうやってお話しながらも、いっときも手を休めることなく
次々に飴細工をしあげていかれます。
帰国後しばらくは、
飴細工で毎日大量のバラを作っておられたとのこと。
飴細工は当時の日本ではとても珍しかったので、
なんと、プラスチックでできていると思われたんですって!
こちらは流し飴、引き飴、綿あめを組みあわせたオブジェ。
じつは、ピエスモンテを組み立てている途中、
アクシデントで割れてしまったので、
急遽スタイルを変更なさったの。
割れた方がかえってよかったかも、と思った私。
そう思わせるのも、シェフの腕前ですね。
3時間のデモンストレーションでは、飴細工だけでなく、
すてきなお菓子もご紹介くださいました。
ビスキュイ・ジョコンドに
オレンジとチョコレートの風味のシックなガトー。
リキュールもかなり入りますが、
決して舌に刺さることがありません。
長い現場経験をおもちのシェフ、
こんな6段重ねのケーキも
あっという間に組み立てていかれます。
「フランス語もできないで行ったから、
早くきれいに美味しく作れないと職を失いますよね。
だから必死だったんですよ。」
笑いながらおっしゃいますが、
さぞ壮絶だったのではと想像いたします。
学科の授業に実習、そしてシェフのデモンストレーションと
学ぶことの多かったスクーリングも今日で終了しました。
毎回充実したレッスンをご準備くださいました先生方、
スタッフの皆さま、ご一緒くださったクラスメイトの皆さま、
大変ありがとうございました。
12月のスクーリングで
再びお目にかかるのを楽しみにしています♪
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